talk me out of itは「私にそれをしないよう説得する」という意味です。
『グッド・ウィッチ』より使い方を見てみましょう。
タラは旦那さんに何も言わずに、通っていた大学院を辞めてしまいます。旦那さんから「なぜ相談してくれなかったのか」と言われた時のタラのセリフです。
I guess I was afraid that you would think I was making a mistake and you’d try to talk me out of it.
(字幕)説得されるのが怖かったの
下線部のyou’d try to talk me out of itだけ訳してみると、
「(あなたが)私にそれをしないように説得しようとする」
という感じになります。
つまり、それ=「大学を辞めること」をしないよう説得されるのが怖かったのだとタラは言っているのです。
もう一つの例を見てみましょう。こちらの方がわかりやすいかもしれません。
こちら、ボクサーのモハメド・アリさんの娘、レイラ・アリさんの動画です。レイラさんは小さい時からボクシングをしていたわけではなかったのですが、テレビで女性ボクサーを見て、自分もやろうと思ったそうです。そこで父親であるモハメド・アリさんに「ボクシングを始める」と言った時のことをこう語っています。
He basically tried to talk me out of it indirectly.
(訳)彼は遠回しに私にやめるよう説得しようとしました。
レイラさんはボクシングを始める前は、大学に通っていたり、ネイルサロンを経営していたりしたそうです。お父さんがボクサーだったのに、ボクシングをやったことがなかったとは意外でした。お父さんも、娘さんにボクシングをやらせたくなかったようですね。
このように、「やめるよう説得してきた」と表現したい時に【talk me out of it】を使うことができます。
meとitには別のものを入れることもできます。
talk him out of smokingとすると、「彼にタバコをやめるよう説得する」という感じです。